成功とは、成功するまでやり続けること
失敗とは、成功する前にやめてしまうこと
よく言われる言葉です。でも、やり続けることが難しいんだけど、そこに秘訣はあるのでしょうか?そろばん教室に来る子供たちと接していて思ったことを書いてみます。
そろばんが楽しい?
夏休みからそろばん教室に幼稚園生の参加が増えました。
夏期講習はこんな感じで盛り上がり、
4歳から12歳までの子たちがそろばんに遊びにと充実した時間を過ごしました。
そろばんの経験がなかったり、子供のころ厳しい先生の下で習った経験のある方はそろばん=計算の何が楽しいんだろう?と正直思うかもしれません。
でも、やってみると楽しいんですね。ゲーム感覚です。お勉強って感じではなく、指を動かしてパチパチと珠を弾いていってというのが単純に面白い。それで4歳の子がハマっちゃいました。楽しくて仕方ないらしく、おうちでも「次はいつそろばんに行くの?」と言ってそろばんを出してはじいているとのこと。
子供の力は目に見えないところで伸びている
正直夏休みの間(2週間)は、毎日楽しそうにはしていましたが正直大変、時間かかりそう、と思っていた子です。はじめはもちろん数字も書けませんでした。というより鉛筆で書くということ自体がまだおぼつかない感じ。でも、そろばんの珠を読んだり、打ったり、喜んでやっていました。教材も少し進んで初歩の初歩ができるようになったかな、というところ。
ところが夏休み後、週1回に頻度が減るのでどうなるかな、とこちらの心配が吹き飛ぶ快進撃。「おうちでやってきたよ、ぼく、そろばん大好きになっちゃった!」と無邪気に話してくれ、あっという間に1冊目の教材が終了。こちらでは特に宿題を強制したりはせずに自由意志でやってくる子はガンガンやってきます。が、4歳児が自分でこんなにやってくるとは!お母さんも少しあきれ顔、というか困り顔? しかもこれ、最初の1冊目とはいえ、1けたの計算は半分弱、残りは2けたの足し算引き算を4~5回で1問というのが半分くらいを占めていて、全部で450問あるんですけど。それが楽しくて仕方ないという、おそるべし4歳児・・・
2冊目に入り、5の分解という関門が難しくて泣いちゃったのもその日だけ。これまた次に来た時には大ばく進。「ぼく、わかっちゃったからもうかんたん!」
「楽しい」体験は子供の力をものすごい勢いで伸ばしますね~。子供自身が楽しんでいれば、目に見えないところで確実に伸びているのだと思います。
伸びる時期と伸び悩む時期~
もちろん1週間や2週間ですごい伸び方をした子も何人もいました。そのお話もいつか書きたいと思います。やっぱり楽しんでいる子は伸びます。ただ、少し時間をおいてから一気にグワーっと伸びるという子もいること、特にお父さん、お母さんにはぜひ知っておいてもらいたいと思ったのです。
そういえばサッカーでいえば中村俊介選手はマリノスで上に上がれずに高校サッカーへ行ったし、本田圭祐選手も同じくガンバ大阪でユースチームに入れずに高校サッカーへ。それが海外リーグでも日本代表でもエースとしてチームを引っ張る選手になりました。そして極めつけは柔道で前人未到のオリンピック3連覇の大偉業を成し遂げた野村忠宏選手。野村選手は、実は子供のころは負けてばかり、女の子にも投げ飛ばされ、父親からもお前は無理しなくていいぞとあきらめられていたそうです。
「いろいろなトップアスリートが『私も小さい頃弱かったですよ』なんて言いますけど、
自分の場合、リアルに弱かったですからね(笑)。子供の頃なんて本当に負けてばかり。弱かった自分がなぜ柔道を続けられたかというと、子供の頃に厳しい指導、
勝負にこだわった指導じゃなくて、柔道の良さとか楽しさを、
爺ちゃん(※)から伝えてもらったのが大きいと思うんですね。自分の息子が柔道していて嬉しかったのは、『柔道楽しい。柔道大好き』って言ってくれた時。
今はそれが一番だと思っています。http://www.hinomaru-kids.jp/kizuna/?p=248 より
そろばんもやっぱり、「楽しい」という原点をいつも大切にしたいと思います。楽しいからもっとやる、その過程で難しかったり伸び悩んだりで一時的にイヤになってしまうこともあります。そんなときに普段から支えになってくれている先生、お父さん、お母さんの存在は大きいです。
まず「楽しい」があってこそ
よく言われる言葉
成功とは、成功するまでやり続けること
失敗とは、成功する前にやめてしまうこと
じゃあ、成功するまでやり続ける秘訣は何か?
楽しいから続けられる、「今はできないけど必ずできるようになる」「できたらもっと嬉しいしもっと楽しくなる」とわかっているから続けられる。逆にこれがなければやはり続かないですよね。そして到達するレベルの高さも、どれだけ楽しさを感じているか、どれだけ好きかのレベルに応じてくるわけです。
野村選手の次の言葉、色々なことに置き換えて考えたいものです。
小学2年生になる息子の柔道大会の応援に行った時に気になったのが、
一部の親や指導者のヤジというか、声援とは思えないような汚い言葉でした。
柔道は勝負ですから、もちろん、勝つことも大事だと思います。
でも、子供の時というのは、勝つことよりももっと大切なことがあると思うんです。子供にしても、自分が楽しくてやっているのか、
親や指導者に使命を与えられてやっているのかわからない。
試合に負けて、先生やお父さんに怒られるというのもどうかなぁと思います。
負けて悔しいとか、勝ってうれしいというのを知ることは大事だと思いますけど、それ以上に、柔道は楽しいと思うことが一番だと思うんです。
柔道は楽しい、柔道が好きだという気持ちがあれば、中学や高校へ行って、
ちょっとくらいつらいことがあっても頑張ろうと思えますしねhttp://www.hinomaru-kids.jp/kizuna/?p=248 より
大人の関わり
そろばん教室でも、小学1年生、2年生で何回か壁にぶつかってつらい時期を過ごし、それを乗り越えてものすごく成長した子も見てきました。壁を乗り越えたときのめちゃくちゃうれしそうな顔、ちょっと長すぎるくらいのトンネルを抜けたときの「え、できた?」と自分でも半信半疑で呆然としている表情を見るとこちらは喜びで爆発しそうなのをおさえて、「ほら、できるじゃん。先生はわかってました。〇〇ができるってこと。」と、さも当然のように声をかけています。「さも当然のように」じゃなくて、できるようになることは当然のことだからです。そこは本心から100%、できないわけがないと思ってます。自信が揺らいだ時に、先生や親が自分のことを本気で100%信じてくれているかというのは子供には、わかります。リアクションとしては一緒に喜ぶのももちろんいいと思います。とにかく信頼が一番ですね。