僕は自分が典型的な日本人だと自覚している。考え方、行動も典型的日本人だなあと思いながらも変えることの難しさを感じてる。逆に普通の人と大分変っている、ということも自覚している。子供のころからそう感じていた。
さて、「典型的な日本人」という言葉にポジティブな印象を受けますか?ネガティブな印象を受けますか?
自分の長所ってなかなか自分ではわからないもの。人に言われても、「そうかなあ」と半信半疑。これも日本人的という気がする。
人生とお金について考えたことありますか?
色々ある価値観の中で、子供にはしっかり理解しておいてもらいたいと思うことの1つが「お金」に関すること。それには日本的価値観からいったん離れてみる必要がある。
現代(随分昔から)はお金がないと生きていけない世の中。金持ちになるか貧乏になるかとかそういう話ではない。お金のことを理解する、お金との付き合い方を正しく知るということ。(お金持ちでも貧乏でも)お金によって人生が狂う、人間が変わるという例はいくらでもある。
お金がテーマになると「カネがすべてじゃない」というセリフが聞こえてきそう。でも、そもそも誰もカネがすべてだなんて言ってないと思う。
「お金」の人生における意味と価値を理解することは子供にとってとてつもなく大事なこと。大人はみんな仕事してて、今や共働きの方が多いくらい。で、仕事にどれだけの時間を使っているかというと日本人はとてつもなく多い。起きて稼働しているのが1日16時間としてそのうち10~12時間、あるいはもっと使っている。時間って人生そのもの。つまり今という自分の人生の期間の半分以上、あるいは4分の3以上を仕事に使って、その対価としてお金をもらっている。下手したら朝子供より早く家を出て、夜子供が寝てから帰ってきて、平日はほとんど子供と顔を合わせない。自分の家族よりも仕事場の人間と会う時間の方が圧倒的に長い。それがいいとか悪いとかの判断は人それぞれ。
人間は人生の大半は仕事して、それはお金と直結してる。お金は人生の大きな部分を占めることは確か。でも、子供の前でお金の話はしない、という家庭が99%くらいだと思う。それはある意味正しい。だって、親である大人たちが全然お金のことを知ろうとしてないし勉強もしてないし、誤解だらけな上に子供から教わろうとはしないだろうから、家庭でお金の話をしても百害あって一利なし、かもしれない。子供と一緒にお金の勉強をするというスタンスならよいと思う。
全然好きじゃないけど、マイケル・サンデルの「これからの正義の話をしよう」が一時ブームになってた。同じように「本当のお金の話をしよう」がブームになったらいいと思う。軽薄なのじゃなくて、本物の、に限るけど。
インベスターZを読んでみた
つい先日、インベスターZという漫画がなんと1冊5円、20冊100円でセール(Amazonの電子書籍)してたので即買いして一気に読んでみた。めちゃくちゃ勉強になる。絵がいまいちだけどそれ以外は素晴らしい。セール期間は72時間だけだったのでもう終わってしまったけれども、これは子供にもぜひ読んでもらいたいと思って子供のノートPCにKindleを入れて自分のアカウントに入れるようにした。
今はKindleで日本のamazonアカウントでログインして購入した本を読めるから本当に便利。クリックして、Kindleにダウンロードされるほんの1-2分待てばもう読めちゃう。しかもスマホでもPCでも色んなデバイスで読める。
インベスターZ 1巻
明治期に北海道で事業をなした藤田家が創立した中高一貫校の道塾。ここは国から一切の補助金・助成金を受けないにも関わらず完全無料。全国から優秀な生徒が集まってくる。しかし一体なぜそのようなことが可能なのか。そこには創立者の大きな志と130年間それを守り続けてきた塾生の伝統が今なお受け継がれ続けていた。
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%99%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BCZ-1-%E4%B8%89%E7%94%B0%E7%B4%80%E6%88%BF-ebook/dp/B00F4PDB3E/ref=sr_1_2?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1509505765&sr=1-2&keywords=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%99%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BCZ
読んでいくと明言のオンパレード、実に深いです!ストーリーも面白いです。その中でも次の言葉は素晴らしいと思いました。
天才と凡人の差について
天才といえども実はシンプルなものだそうですよ。
100人の人が思いついたとしても行動するのはそのうちのたった1人
そして100人の人が行動したとしても行動し続けられるのはそのうちのたった1人
つまり1万人のうち1人しか「やり続ける」人間はいない
天才とはじつはそういうカラクリなのだそうです
各巻末にはインタビューが掲載され、これまた非常に勉強になります。最終巻では、伝説の投資家ジム・ロジャースが日本の若い人たちに向けて語っています。さて、やっとここからがタイトルの内容。ジム・ロジャースの言葉を抜粋引用します。
外国語をマスターすべき
もっと世界に対してオープンになるために、日本人は外国語をマスターすべきだと思います。外国語は若いときから学ばないとマスターするのは難しい。英語を学ぶことは必須でしょう。次に必要なのが中国語です。
正直、いつも非常に残念に思うのが、ドイツに住んでいながらまったくドイツ語を学ぼうとしない方が少なくないこと。特に親がそうならその背中を見て育つ子供にも影響します。子供の語学習得力は大人の比じゃありません。ドイツ人と遊ばせておけばそこそこ勝手に覚えます。特に耳と発音は確実に育ちます。このチャンスを生かさないのは大きな機会損失ではないかと思ってしまう。
外国に住もう
日本以外の世界を知るべきです。日本以外の国に行って、しばらく住むことを奨励したい。どんな本を読むことよりも、どんな学校に行くことよりも、外国で暮らすことの方が学ぶことは多いのです。若いときに自国以外の国で生活していれば、自分の国に戻った時に、もっと母国のことがわかるようになります。
“What should they know of England who only England knows?”(イギリスのことしか知らないでいてイギリスの何がわかるというのか?)ラドヤード・キプリングの詩 English Flagの一節
海外転勤の方でよくあるのは、子供に申し訳ないと思いながら生活されている方。これは誰にとってもアンハッピーです。子供のうちに日本を出て外の世界を体験できる、こんな大きなチャンスが与えられていることには大いに感謝して、そのチャンスを最大限に生かすべきだと思うのです。
日本人コミュニティの中だけでなく、どんどん外に出て、違う価値観に触れる。ものすごい大きな成長につながります。かわいい子には旅をさせろ。子供はどんどん経験して勝手にたくましく育っていきます。色々な問題、障害が起きるかもしれませんが、それを乗り越えていく経験も大きな糧になるでしょう。
好きなことを追求しよう
第二言語をマスターして海外に住んだり旅したりしたあとは、自分がもっとも好きなことが何なのかを見つけてほしいです。
自分がもっとも好きなことを見つけたければ、親の言うことに耳を傾けてはいけません。友達や教師についても同様です。
もし人に笑われたら、自分が正しいことをしていると思いなさい。もし人にクレイジーと思われたら、自分が正しいことをしていると信じなさい。自分が好きなことをしている人は、「働かされている」という認識はあまりありません。毎朝目を覚まして、一日を楽しみます。そういう人が人生でもっとも成功している人です。
これは特にこれからの時代非常に重要になってくることです。好き、得意、専門分野を伸ばす。ある分野に1万時間を投入することでその道のプロ、100人に1人になれるそうです。藤原和博先生は、著書、必ず食える1%の人になる方法の中で、まず100人に1人になること、そうしたら別の分野で100人に1人になる。そうしたら1万人に1人になれる、と書いています。
今後、AIが発達していき、人間に求められる仕事はこれまでとは大きく変わっていきます。仕事がなくなるという人もいれば、いや、新しい仕事が生まれるからなくならない、という人もいます。なくなるかどうかは別として変化していくことだけは当然、確実です。親の世代の凝り固まった常識の通りに動く子供になるよりも、時代の変化に対応していく、むしろ先を行くようになってほしいと思います。
人生でもっとも重要なこと
人生でもっとも重要なことは忍耐(perseverance)を学ぶことではないでしょうか。世界は十分教育を受けたのに成功していない人であふれています。頭がよくても、才能があっても、世の中には成功していない人がたくさんいるのです。
成功する人とはどんな人なのか?それは、あきらめない人。忍耐強い人です。成功する人は何があってもやめません。
人生で成功するのに何よりも重要なことは、忍耐を学ぶこと。そして、失敗したとしてもそこから多くのことを学び、あきらめずに続けること。
日本を出て、いろんな国を見てください。人と違う道を選ぶことを怖がらないで。好きなことを信じて、追及してほしいと思います。
これは耳の痛い話ですが(笑)、あきらめずに続けること、これがわかっていてもなかなかできねんだなあ、と相田みつをさんも言ってます。
何か本当に簡単なこと、例えば朝起きたら必ず〇〇をする、毎日必ず10時までに寝るなどの習慣づけをしていくこと、どんなにつらくてもそれを続けること、それらの記録をつけていくなどの積み重ねで忍耐・継続力を養っていくほかないのかな。