センセーションを巻き起こしたTEDでのスピーチ
2013年2月、 13歳の男の子がTEDに登壇、センセーションを巻き起こしました。彼がそこで新しい教育モデル「ハックスクーリング」を実践していることを語ったからです。
http://logmi.jp/13080
「スタバが僕の学校」と語るローガン・ラプランドくん。
幸せになること、健康でいることが彼の学習の目的です。
でも、学校では決してそんなことは教わらない。だから自分で自分の教育をDIYしています。
これは本当にすごいですね。
ハックスクーリングとは
彼は、ホームスクーリングしていると言った時の人々の反応が嫌だったので、彼がしていることに自分で名前を付けました。それが「ハックスクーリング」です。
彼の教育=人生全般についての大事な考え方として「ハッカーの思想」があります。 彼にとって「ハッカー」は革新者。 今あるものをもっとよりよいものに変えていく創造行為。そう、ローランドくんは教育ハッカーなのです。
幸せで健康でいるための教育
彼の学習の目的は「幸せになること、健康でいること」
調べているうちに幸福で健康になる方法を研究している、ロジャー・ウォルシュ医師の提唱する8つの訓練に出会いました。
幸福で健康になるための8つの訓練
1 運動
2 食事と栄養
3 自然と触れ合う時間
4 貢献と奉仕
5 人間関係
6 娯楽
7 リラクゼーションとストレス管理
8 宗教またはスピリチュアルなことへの関わり
この8つの訓練には欠けている視点があるのがちょっと気になりますが、それはまた別の機会に。
ローガンくんはそこから興味を広げ、追求していきます。
科学実験やオンラインのテックコースに参加して学ぶだけでなく、会社にインターンとして入って学ぶなどアクティブに学びたいことを貪欲に学んでいきます。
このスピーチのあともにスキーが好きな彼は、スキー会社でインターンとしてスキー板の制作を学び、エンジニアリング、デザイン、設計、素材の性質や扱いなどに驚くほど科学、数学が必要なことを学んだり、野球帽の会社でデザインや縫製だけでなくビジネスの仕組み、ビジネスがコミュニティに還元する循環について学びました。そしてそれをウェブサイトに記事を寄稿したり、また、彼のインターンの経験を映像にして記事を書いてメディアに提供したりしてきました。
スポンサーになってくれる会社を探したり、スピーチして報酬をもらったりして、スキーのトレーニングに必要な費用を稼ぎ出していました。まだ中学生の年代でです。
ローガンくんのインターンシップの経験を書いた記事はこちら
学校教育の枠にとらわれずに自由に考えたら無限の可能性、成長のチャンスがあります。 選択肢は与えられるのではなく、自分でつくるもの。 そして今は学ぼうと思えばお金をかけなくてもいくらでも学べるチャンスが誰にでもあります。誰でも自分の教育をDIYしていける環境が整っています。
ローガンくんの動画をまだ見たことがない人はぜひ見てください。 そして、そこから考え、行動することを始めたいですね。
そして、高校に通い始める
彼は、2013年に行ったスピーチがホームスクーリングを推奨していると誤解されていることにがっかりしていました。彼が言いたかったのはハックスクーリングというマインドセットであって、別にどこの学校に通おうが関係ないはずだったからです。
2014年の8月から、ローガンくんはForestCharterSchoolという高校に通い始めました。
チャータースクールと言うのは公に認可と補助を受けながらも公教育とは独立して独自の教育を行う学校です。2014-15年には全米で500校ものチャータースクールが新設され、2015年時点で全米に6700校、290万人以上の生徒が在籍しています。
ローガンくんの在籍するForestCahrterSchoolも高校と言うよりは大学のようで、カリキュラムもフレキシブル、インディビデュアルな教育を志向し、出席は義務ではなく、オンラインで多くの課題を完結することができます。
https://www.forestcharter.com/
最近はSTEM教育とかSTEAM教育と言う言葉を耳にしますね。21世紀の教育といってもやはり幸せと健康が抜け落ちたままです。まだ古い。ローガンくんが仲間に呼びかけているのは、TEAMSHHです。
Technology
Engineering
Art
Math
Sceience
Health
Happiness
最後に、2014年にローランドくんが行ったスピーチをどうぞ
Logan LaPlante – Hackschooling Makes Me Happy
参考:https://www.outsideonline.com/1926276/hackschooler-goes-back-school-sort