Bingo Soroban Schoolのスペシャル授業で、対話型鑑賞「新発見!おしゃべりアート鑑賞会」をさせてもらいました!
さて、対話型鑑賞とはなんでしょう??
美術館で作品をみるとき、まずどこをみますか?
作品より先に、作者やタイトルや作品がつくられた背景など解説文を読むという方も多いと思います。作品の情報を手がかりに鑑賞するのはとてもおもしろいですよね。ただ、この方法だと「へ〜、そうなんだ」となんとなく納得したような気になって終わってしまうこともしばしば。
そこで、情報を「知る」ことを一旦脇に置いて、まずは自分の目でじっくる「みる」こと、それから絵のなかで見つけたことや気づいたことを言葉にすること、つまり自分の感覚を手がかりにして作品や他者と対話しながら鑑賞するのが対話型鑑賞です。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された鑑賞法で、世界各地の美術館や学校で採用されているほか、ビジネス分野でも注目されています。感じたことや考えたことを自由に発言し、お互いの話を聞くことで、多様な価値観に触れ、新たな意味や発想が生まれます。
対話型鑑賞についてはこちらの書籍が参考になります。
今回の授業では、なんとオンラインで22名の子どもたちと一緒に絵をみました!
授業ではまずはひとりで1分間じっくり絵をみてもらい、そのあと発見したことを発表してもらいました。思っていた以上にバンバン発言がありびっくり!
「ほっぺが桃だ」「しずくみたいにみえる」「上のギザギザが王冠みたいだから王様かも」などの、聞いた人からは「ああー!」「おおー!」感嘆の声が。こんなふうに、どこからそう思ったのか気づいたことの根拠を添えると聞き手も興味が湧きますね。
さらに、「逆さにしてみるとピエロにみえる」と角度を変えてみてみた人の意見を聞いて、みんな頭を下にしてみてみたりスマホの向きを変えてみたりと、画面に写っているみんなのようすがおもしろいことになっていました。また、「さっきリボンみたいって言った人がいたけど、金魚にもみえる」など、ほかの人の意見にもよく耳を傾けて自分の発想を広げていました。
今日みた絵は好きか聞いてみると、「ごちゃごちゃしてるから好きじゃなかった」「いろいろ描いてあるから楽しい」とそれぞれだったようです。違う日に同じ絵をみてみると、また違った感じがするかもしれませんね。
対話型鑑賞と学びについては、アート・プロデューサーの三重野一さんのこちらのシリーズがわかりやすいです。
「おもしろい絵はどこでみられますか?」
授業の最後にうれしい質問がありました!
いま、コロナの影響で多くの美術館は閉まっていますが、インターネット上で絵画や美術作品をみることができます。名画をダウンロードできる美術館のサイトもありますし、「google arts&culture」ではストリートビューで美術館を散策したり、セルフィーと名画をマッチングさせて自分とそっくりな絵を見つけられるなんていうおもしろい機能も!
自宅でのアートを楽しむ方法は、こちらでよくまとまっています。
「見る」「買う」「学ぶ」。自宅でアートを楽しむ方法まとめ
「ウェブ版美術手帖」株式会社BTCompany
https://bijutsutecho.com/magazine/insight/21603
ぜひ、おうちでも美術作品をみて、ああだこうだと話してみてくださいね。それぞれの見方や感じ方を知るのって、とっても楽しいですよ〜。
以前、札幌の美術館で対話型鑑賞の協力員をしていましたが、そのときは対面で少人数。今回はオンラインで大人数!初めての試みでドキドキでしたが、子どもたちのすばらしい観察力や発想力、それからそろばん教室のYuki先生の痒いところに手が届くようなアシストのおかげで2回の授業を楽しく終えることができました。
プライベートレッスンもはじめましたので、ご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。
Atelier Irotabi Kids
Yuki Hintze
atelier.irotabikids@gmail.com